軽い鬱と診断された方のお話
先々月、ストレスで体調を崩された男性の方が奥様に連れられて来院されました。
今日はその時のことを書かせて頂きます。
来院された時はかなり表情がこわばっておられました。
お話を伺っていると、
「職場の上司が変わり、人間関係のストレスで体調を崩した。」
とのこと。
更にお話を伺っていると、
ヤクザ映画が大好きで、ずっと勝ち負けの世界で生きてきた。
どんなことに対しても負けたら終わりだと思ってきた。
そして、勝つことで自分を肯定して生きてきた。
とのこと。
でも、上司の方はそんな自分を認めてくれず、
例えば、70点の仕事をしたら、30点のダメ出しをされる。
それを繰り返されるたびに、次は何を言われるのか?
が怖くて、何も言えなくなった。
とのこと。
施術では兎に角緊張し、交感神経優位になりまくっていたので自律神経系の解放を行わせて頂きました。
帰る頃には表情も緩んでおられたので、そんなに心配もしていなかったのですが、
先日2回目の施術に来院されました。
明らかに、表情が明るくなっておられました。
話を伺っていると、
自分が病気だと認めること自体が「負け」の様に感じて凄い葛藤があった。
でもあの後、開き直って心療内科に行ったとのこと。
そしたら、たまたま凄く良い精神科医の先生で、
めちゃくちゃ軽度だが、「鬱」と診断しておくと言われ、
「ここで気付けて良かったです。そのサインを無視して頑張る人が大概底まで沈んでしまうので。」
と言われたそうです。
そして、診断名がついたことを職場で話したら、
今までまともに取り合ってくれなかった産業医さんや他の部署の人も動いてくれる様になって、
今まで全部自分でしなきゃと思っていた仕事も他人に手伝ってもらえる様になって、
念願だった部署の異動も出来る様になるそうです。
お薬も出たが、奥様の勧めもあり、まだ飲んでいないとのこと。
「今は凄く気持ちが晴れやかです。
勝ち負けにこだわっていたので凄い葛藤はありましたが、負けを認めたら楽になりました。
一体自分は何と戦っていたんだろう?」
と言われたので、
「その境地になった時点で、ある意味勝ちですね。」
とお答えし、二人で笑っていました。
勝ちか?負けか?
生きるか?死ぬか?
の様な二元論の場合、
自然界では確かに
負け=死
を意味する場合があります。
生物学的に男性は元々コミュニティの女性や子どもに食べ物を取ってくるのが仕事だったので、
脳自体が
勝ち負け
プライド
ポリシー
などに縛られやすくなっていると聞いたことがあります。
お話をさせてもらっている中で、
勝ち負けにこだわり過ぎて、
「勝ちたい」
という気持ちから
「負けてはいけない」
という気持ちになってしまっていたと気付いた。
だから、何に対しても負けない様にしていたと伺いました。
もしこの様な考え方を無理やり二つに分けた場合、
人生は
「減点方式」
と
「加点方式」
に分けられると思います。
「勝ちたい」
と思っているうちはある意味「加点方式」ですが、
「負けてはいけない」
と思った時点で、価値観が「減点方式」に変わっています。
「加点方式」の時は
「こうすれば上手くいくかも!」
というアイデアが生まれやすいと思います。
ただし、チャレンジする分、失敗も多いので、そこを他者から責められ続けた場合、よっぽど自己肯定感が強くないと、そこを維持出来ません。
そして、「減点方式」になった時点で
「失敗しないように。」
「ミスのないように。」
「自分の責任にならないように。」
という様な思考になってしまい、
常に何かに怯えながら生きていかないといけません。
しかし、今の社会に照らし合わせると、
そもそも生死に直結するような決断は殆どありません。
そんなことより、
どうすれば自分がしあわせか?
どうすれば自分が楽に生きれるか?
どうすれば楽しいか?
を考える方が結果的によっぽど建設的で、
自分がこだわっていた勝ち負けという価値観も、もしかしたら大した話ではないのかも知れません。
少なくとも、自分の身体を壊してまでこだわることではない様に思ってしまいます。
弱い自分を認める。
自分を苦しめていた「こだわり」を手放す。
減点方式をやめ、加点方式に変える。
この方がされたことはそれだけです。
あとは、
他人の評価ではなく、自分で自分を肯定する。
ということが出来れば、もっと楽に生きれるんじゃないです?
という話で盛り上がりました。
こんなことを書いていますが、僕も結構負けず嫌いです。
でも、それは楽しめる範囲ならという感じで、
自分の人生を「勝ち・負け」とか「減点・加点」とかの誰かの価値観に縛られるのは苦手です。
でも、本当の意味で勝ち負けがあるとしたら、
「手放した者勝ち」
なんじゃないかな?
と話を伺っていて思いました(笑)
帰り際に
「今度はフラッと話だけしに来ます。」
と笑顔で帰られたので、
「施術はいらんのかーい!」
と思いましたが(笑)、
同時に、もう大丈夫だと思いました。
「こんな話で良かったら、書いて下さい。」
と言って頂きましたので、もしかしたら同じ様なお悩みの方がいるかと思い、こうしてブログに書かせて頂きました。
また、ふらっと話だけされに来られるのを心待ちにしております。
中壽賀宣行
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